あんこの話
思ったより書くことないので、ポロッと小ネタでも。
あんこって私、ずっと苦手だったんです。当たり前だけど豆の匂いするし、甘ったるいだけでチョコみたいにちょっと苦かったりクリーミーだったり面白みもなくて。全部同じ味。嫌いなのは今でも変わりません。
でもね、私1回だけあんこを美味しいと思ったことがあったんです。高校生の修学旅行の時なんですけど、龍安寺に行った時がちょうどおやつ時で、せっかくだからなんか食べていこうかということで私はお抹茶とランダムでお菓子が付いてくるセットを頼んだのです。
話の流れ的に分かるでしょうけど、付いてきたお菓子がすごく美味しく感じたんですよ。苦い抹茶と上品なあんこの味のバランスが良くてとても美味でした。そのお抹茶セットを食べた時、私は、あんこって抹茶と一緒に食べるからこんなに甘ったるくしてるんだなって気づいたんです。
世の中には何かとセットにして初めて本領を発揮するものがありますとかなんとか、よく聞くような言葉ですが、私は龍安寺の抹茶セットを食べて初めてその事を身近に感じました。
こうやって色々経験を重ねて気づいていくのって歳をとった証拠なんですよ。「あんこ嫌い!お母さん食べてー」が言いづらくなって、これから色んなことに気づいて、真実を知るたびに本音を言いづらくなって、しんどいな、しんどいなと思いながら息をする。でもそのうち息をするのもしんどくなって、色々知りすぎたのが辛くなって、だから人間は死ぬように作られてるのかなと思います。
今回はあんこの話でしたが、これからはもっと大きい真実を知っていかなきゃいけない。
しんどいけど、死ぬまでの辛抱なのでせいぜい息を切らさないように頑張ります。